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HAPPY NEWS
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最近、幸せなことがありました。
先日、ブログでもお話をしましたが、私は2月から3月にかけて、スペイン・ラスパルマスでのセミナーに参加をしていました。
FIFAの仕事ではいつも一緒で、今回のスペインでも共に過ごしたスイス人のマリオ(理学療法士)から、先週1通のメールが届いたのです。
メールを開くとそこには「ミラクル!」の文字が。
何がミラクルなのかというと、先日のセミナーでルワンダ人アシスタントレフェリーが1名、Ⅱ度でも重度の肉離れを起こしてしまっていたのです。
当時の診断では全治2ヶ月。
正直、「これは難しそうだなぁ、気の毒に」と思っていました。
左大腿四頭筋の肉離れを起こしたルワンダ人レフェリーのCelestinです。重度の肉離れだったので、心配していました。
そんな折にマリオからのメールです。
「ケガをしていたルワンダ人レフェリーが、最終的にフィットネステストに合格した!」という連絡でした。
つまり、彼は6月に行われる南アフリカW杯に間に合ったのです!
これはもう、ハッピーなニュースですね。
このレフェリーは、初期治療の段階で私も実際に関わりました。だから余計に嬉しかったのです。
負傷当初は大腿部がパンパンに腫れてしまっていて、初期治療はしたのですが、ルワンダに帰国してからの環境も考えると、
W杯は厳しいだろうという見込みだったのです。
超音波エコーでの診断で4センチ×2センチの断裂があるという報告です。Ⅱ度でも重い方の肉離れで、4週間以上、たぶん8週間くらいはかかるだろうと予想しました。
今回の一件で「何事も決めつけてはいけないな」とあらためて感じました。
自分の経験や情報は大切な判断基準の1つですが、それだけで決めてはいけない。人の身体には無限の可能性があるのです。
そのために我々はあきらめないで尽くす。しかも一気に改善することはほとんどなく、コツコツやるしかないのです。
今回のレフェリーも全てをあきらめて何もしなければ、回復する可能性は0%でした。少しでも可能性を信じて、地道にリハビリをした成果です。
FIFAから頂いたレフェリー名簿には、ルワンダのCelestinの名前がしっかりと記載されていました!(中段の赤線)
下段のアジアゾーンには、日本からも2名の審判が選出されています
6月には南アフリカの地で彼と再会します。
「CONGRATULATIONS!!」と声をかけてあげるのを楽しみにしておきましょう。
妻木 充法