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スペイン・ラスパルマスでのセミナー
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みなさん、こんにちは。
サッカーJリーグも始まり、南アフリカワールドカップも間近に迫ってきました。
ワールドカップのレフェリーも30トリオが発表されましたね。
われらが日本の西村雄一さんも入っています。
そして、ワールドカップレフェリーの最終セミナーが、3月1日から14日までスペインのラスパルマスで行われました。
私と理学療法士科の中島圭吾先生は、2月の末から3月18日まで、そこでのメディカルサポートに携わりました。
今回はその時の様子をお話します。
30トリオということは、3人ひと組なので、全部で90人です。
名前も覚えきれないほど多いので5日間ずつ、2グループに分けてセミナーは行われました。
下の写真は、最初のセミナーグループ(ヨーロッパ連盟UEFAとアフリカ連盟CAF)のレフェリー(グリーンのジャージ)とスタッフ(白)です。
5日間のセミナーの内容も充実していて、レフェリーも大変だったと思います。。。
セミナーは、5つのエリアに分かれており、下記のような活動を行いました。
①テクニカルエリア:トリオインタビュー、VTT(ヴァーチャルトレーニングツール)
②フィジカルエリア:トリオインタビュー、フィジカルトレーニング、フィジカルテスト
③サイコロジカルエリア:トリオインタビュー、チームビルディングエクササイズ
④エナジーパフォーマンス:トリオインタビュー、スポーツビジョンテスト
⑤メディカルエリア:メディカルチェック、Yo-Yo テスト、トリートメントなど
⑤のメディカルエリア(フィジオ/マッサー)はRAP※のマリオと、私、それに中島先生とスイスから来たレモの4人チームでした。
左から理学療法士科の中島先生、私、TMSにも来校してくれたマリオ、そしてレモです。
メディカルエリアの私たちの仕事は、フィジカルテスト、Yo-Yoテスト※でのケガへの対応と
水の準備、そしてレフェリーに治療(理学療法)とマッサージをすることです。
というのも、メディカルチェックは、メディカルエリアの担当ですが、
F-MARC( FIFA-Medical Assessment and Research Center)のあるチューリッヒのクリニックで、
ラスパルマスに来る前に済ませており、Yo-Yo テストは、イタリアサッカー協会のコーチが測定に来たからです。
恒例のフィジカルテストは、インターバルテストとスプリントテストを行いました。
次の写真は、インターバルテストです。横の写真は、アイスバッグ準備中のフィジオ※の中島先生とレモです。
二人とも南アフリカへ行く予定です。
メディカルエリアからのメッセージは、大きなパネルになって、セミナー会場に展示されています。
『予防は治療に勝る(Prevention is better than treatment)』
なかなかいいでしょう!
↓↓↓
といいながら、残念ながら、スプリントテストでは、典型的な大腿四頭筋の肉離れが出てしまいました。
受傷したのが3月なので、6月のワールドカップに間に合わせるのは、とても難しいところです。
ルワンダのアシスタントレフェリーでしたが、治療リハビリの施設が整っていればいいのですが、心配です。
レフェリーは、5日間のセミナーが終わると慌ただしく帰国しました。すぐに母国での試合が待っています。
我々スタッフは、セミナー以外に山登りという意外なアクティビティがあったのです。
それは、また機会がありましたらお話しましょう。
妻木 充法
※RAP
レフェリーアシスタントプロジェクトの略。FIFA(国際サッカー連盟)が主催する大会に参加するレフェリーをサポートするプロジェクトチームのことです。
RAPのメディカルエリアには、日本人ではTMSの妻木充法先生と中島圭吾先生が参加しており、6月に開催される南アフリカW杯への帯同も決まっています。
※Yo-Yo-テスト
イタリアのプロサッカーチームで開発された、主に持久力を測定するためのフィールドテスト。
短距離を往復するシャトルランを、スピードを変えながら繰り返すことで、選手の持久力を測定します。最近では選手だけでなく、レフェリーのコンディション把握などにも利用されています。
※フィジオ
もともとは理学療法士(Physiotherapist)の意。
最近ではスポーツ現場で主に治療に関わるトレーナーをフィジオと呼ぶケースが多くなってきました。
今回のプロジェクトにて、妻木先生や中島先生が所属したのもこのフィジオのチームです。