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トレーナーには公平さ、フェアプレーの精神が要求される

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トレーナー憲章5
トレーナーには公平さ、フェアプレーの精神が要求される

みなさんはトレーナーとして活動する時に、チームの中で選手を公平に扱わなければなりません。

この「公平」という言葉も間違って解釈されがちです。

公平は「平等」とは違うのですが、日本人はここを混同させがちです。

例えばチームに選手が30人いるとします。

チームの中には、レギュラーの選手・控えの選手・ケガを負ってしまっている選手・ベテラン選手・新人選手など、様々な立場の選手がいます。

この時、トレーナーはきちんと公平に選手を扱わなくてはならないのです。

ここでもし平等な振る舞いをしてしまうと、チームはきっとうまくいかなくなります。

全ての選手を均等に扱う。

例えば身体のケアを全員に同じ分配で提供する。

トレーニング指導を全ての選手に同じ時間だけ対応する。

これは公平ではなく平等です。

では、公平とはいったいどういうことなのでしょうか。

プロチームである以上、チームは勝たなくてはなりません。

トレーナーとしてまず重視すべきことは、チームの利益になる行動ができるかどうかです。

チームが勝つために最善の対処をする。

トレーナーは常にこのような視点をもっていなくてはならないのです。

日本の教育では「平等」を尊びます。

それはそれで素晴らしいことなのですが、常に平等に扱いすぎてしまう傾向があるように思います。

海外では公平と平等がしっかり分けられて認識されています。

実は今回のこのテーマは、私がかつてジェフ市原・千葉でトレーナーをしていた頃に、外国人選手として活躍していたマスロバルという選手に教えてもらったのです。

外国では常識な様です。

心の中では「平等に」扱いたい気持ちはあっても、プロの世界では涙を飲んで「公平に」選手を扱わなくてはなりません。

厳しいですが平等に扱うことは、プロの世界ではトレーナーの単なる自己満足に過ぎません。

チームとして勝つための行動。

チームにとって利益になる行動。

トレーナーはそんな行動を意識しなくてはならないのです。

こうやって考えると、チームの中で活躍することも、会社や組織で働くことも、根本的な考え方は同じなだということが分かります。

選手を単純に「平等に」扱えば、誰からも文句を言われないかもしれません。

でも勇気を持って「公平な」行動がとれる人になって下さい。

妻木充法


【トレーナー憲章】

一、トレーナーは自ら一番健康でなければならない。

二、トレーナーは、広い意味での知的好奇心が必要である。

三、トレーナーには、決断力やリーダーシップを持つことが必要である。

四、トレーナーには、他人との協調性、自制力が必要になる。

五、トレーナーには公平さ、フェアプレーの精神が要求される。

六、トレーナーは、簡素で清潔な服装をしなければならない。

七、トレーナーには、選手をトータルな人間としてみる高い人間性が要求される。

八、トレーナーは、よい人生観を持つべきである。

九、トレーナーは技術だけでなく、ユーモアを解することや、同情、思いやりも必要なことである。